校務の情報化(その1)

 ここ数年での病院の電子カルテの仕組みは,めざましいものがある。患者にメリットがあるように実にうまい仕組みで,医者や看護師,薬剤師,検査技師,レントゲン技師などがうまく情報を電子的に共有できるようにシステムが動いている。
 で,思うのが,このうまいシステムがなぜ学校現場でなかなか普及しないのか?ということ。たとえば,児童生徒の指導記録を掲載する共通のものと言えば,学校では指導要録になるが,記述できる分量は限られているし,総合的な評価の部分しか書かれていないし,しかも良い面を中心に書かれていることもあり,次の指導に生かしているかどうかは,微妙。
 つまりカルテにはなっていないのである。それは教育という営みは,治療とは違うので,テストの点がどのように変化したかとか,こんなトラブルを起こしたとか,ありのままの事実を書くものは実は学校には存在していないのである。だから,電子カルテのような仕組みは,うまく作ることができない。これらの情報は共有せず,教師が個人的に記録しておくにとどめている場合が多いと思う。
 このあたりの仕事内容の違いが,校務の情報化のキーワードになるのではと思う。先進的にしている学校では,所見欄を共有し,前担任がどんな風に書いているかということを見ることができたり,先輩教師が,どのように記述しているかを見て,若い教師がそれを学ぶと言ったことも行われているという。
 結局は,そのことが,教師の仕事を適正化すると言うメリットを生むだけでなく,保護者や児童生徒にとっても,実際どうすればいいのかという指針を与えるメリットを受けることができるのではないかと思う。
 校務の情報化は,次のステージとして,「どんな情報を,どんな風に共有し,それらをどのように両者にメリットとして提供できるか」ということについて,進んでいかねばらない。いつまでもセキュリティ,コンプライアンス止まりでは,利用者のインセンティブは高まらないと思う。

― posted by 本人 at 09:10 pm

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