今回の市の新システムの操作説明会があった。前半はセキュリティ研修で,これまでのニュースから,こんなことがあったということの話。だから我々を守るための仕組みを用意したという話。
後半IDやパスワードの配布と,移動プロファイルによるログオンの仕組みなど,そして,外部メディアからのデータの持ち込み,書き出しなどについての一通りの説明があった。
今日の感想としては
・個人に配布されたIDに対するパスワードが各自で変更できない仕組みであるのは,システム設計上どうなのか。
・業務アプリをMSで統一している件については,参加した先生からも,「とにかく不安だ」という声が多い。
・常にパソコンの前で仕事をしている人を前提としたシステムであり,説明であった。
いずれにしても,学校に帰ってからもその話で持ちきり。みんながため息をついていたのが印象的だ。これから学年末を控えて,他の業種の人には想像しづらい超多忙な仕事をこなさねばならないのに,ツールが変わることによる不安をみなさん抱えているようだ。
学校現場は行政より早くパソコンを使い始めた関係で,今使っているアプリでないものを使わなければならないというしばりに,相当な圧力を感じているようである。「なれるまではしばらく混乱がある」というのは,子どもを相手にしていない立場の人が言うこと。
例えば,外部メディアにファイルを保存しようとする場合は,暗号化の処理の手間が3つ増える。1分単位で子どもと向き合っている現場としては,ファイルを一つコピーする手間が3つになるだけで,子どもを3分待たせることになることに,教師としての責任を感じるわけである。
だからそんな手間をかけない仕組みにしてはという意味ではない。そういう手間をシステムがカバーするように設計すべきだということである。
繰り返しになるが,現場がどのようにパソコンを使っているかという分析なしに設計するとこういうことになる。PDCAが大切だということを説明会では強調していたので,今の状態はPDまで進んできたと言える。CAがうまくまわるために,どのようにすりあわせていけばよいか,これから大変である。
今のままでは,両者に相当な開きがあり,どちらも意地になっていると言える。ただ,つきなみだが「子どもたちのために」という視点で現場は動いている。
以前行政で,「PCが全員に配られるまでは個人PCを持ち込んで仕事をするな」という運動があったと聞く。教師は自分の仕事に誇りを持っている。だからその話は不思議でしょうがない。教師がよりよい授業のために授業を工夫するのは当たり前。
今回の導入が教師にとって,どのようなメリットがあるのか,それが見えないと「できないことばかり」という不満が増える一方である。
以上,かなり冷静に見てきたつもりだ。何とか収拾をつけたいという思いがあるのだが・・・。
この記事に対するコメント[3件]
1. はらきん — February 26, 2007 @23:19:45
セキュリティ重視は時代の流れだし,そうなると利便性が犠牲になるのは仕方がありません。三好郡市だけ’情報の楽園’にするのは難しいと思っていましたが,しだいにこれは想像以上のものだと恐ろしくなってきました。行政へ細かく質問してきましたが,驚くべき返答も帰ってきました(ちょっと目に触れるところで文字にはできません)。とにかく,情報系PCで先生方が個性を発揮することは不可能だと悟りました。
※ところで,投稿者が自分が書いた記事を削除・訂正するにはどうすればいいのでしょうか。
2. administrator — February 26, 2007 @23:49:05
で,コメントの削除ですが,どうも記入者では無理なようですね。必要があれば,こちらで消しますよ。
3. doseijin — February 27, 2007 @22:22:06
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