このところ,デジタル教科書についての賛否両論の意見合戦が目立つようになってきた。デジタル教科書推進派の動きを目の敵にしているような反デジタル教科書の人たちの意見がマスコミなどでも取り上げられ,とにかく否定的に世論を盛り上げようという雰囲気が感じられる。ただ,これらの議論につきものの,「デジタル教科書」とはいったいなんぞやという定義がまちまちなのも事実。
実は,「デジタル教科書」はまだ,存在しないといっていいとおもうが・・・というのも,現在数社が出している「デジタル教科書」は,正確には「デジタル指導書」だからだ。
ということは,デジタル教科書の実物がない状態で,まるで紙を全く使わないようなイメージで語るのはどうかと思う。何より怖いのは,「デジタル教科書」という言葉そのものが,「触れてはならない言葉」になってしまわないかという心配。
教育現場は,とにかくよりよい教育のために,日々教材について考えている。その選択肢の一つにすぎないのに,あまりにも否定的な世論が前に出てしまうと,その言葉に触れることをためらい,結局また現場を混乱させてしまわないかということだ。
なぜかというと,これらを双方で声を挙げている人たちは,ほとんどが教師ではないからだ。教師はプロとして,自信を持って,冷静にデジタル教科書について考えてほしいと思う。
私自身も,動向をしっかり見て考えていきたいと思っている。
この記事に対するコメント[4件]
1. masui
— August 19, 2010 @20:58:31
2. masui
— August 19, 2010 @21:14:31
http://www.enpitu.ne.jp/usr9/98434/diary.html
3. administrator — August 21, 2010 @09:28:55
http://agora-web.jp/archives/1078068.html
4. Y.Mochizuki
— August 21, 2010 @18:31:19
学習者用デジタル教科書については、
http://e-textbook.blog.so-net.ne.jp/
でも、いろいろな話が行われていますね。
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